1. 佐藤氏の系図(総説)
  2. 『続郡書類従』の佐藤氏系図
系図編

『続郡書類従』の佐藤氏系図

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続郡書類従』における佐藤氏流の各種系図ついて,簡単なコメントを付した。

補足
『続郡書類従』とは何か
『続郡書類従』は,『群書類従』(1819刊)の続編である。『群書類従』は,江戸時代末期に塙保己一があらゆる古文書を収集し,分類したもの(叢書)で,塙の死後その意志を継いで『続群書類従』,『続々群書類従』,『新群書類従』が作成・刊行された。

波多野氏流

波多野系図

鎌倉時代の菖蒲氏と沼田氏の記載が豊富である。

河村系図

秀高の三男義秀の子孫の記載が豊富である。

志和河村系図

関連する陸奥国志和(紫波)郡の河村氏の系図も載せておく。

松田系図

松田氏は,波多野氏の嫡流にあたる系統である。

佐野松田系図

上記松田系図も包括された系図で,鎌倉時代の記載が中心となっている。

戦国時代ごろまで書き足されている系統は,戦国時代に相模国松田郷の本家の家督を継いだ系統で,それまでは備前国御野郡(岡山市)を拠点としていた。

結城系図

秀郷流結城氏の系図のうち,佐藤氏に関連する部分を抜粋したものである。『尊卑分脈』に,信夫佐藤氏の系図が加えられたような形になっている。

佐藤系図

注釈によると,本系図は正宗寺(茨城県常陸太田市増井町)所蔵とある。同寺に近いの小中(常陸太田市小中町)には,同じく継信の子経信を先祖とする佐藤家があり,関連すると思われる。

後藤系図

鎌倉時代の後藤基清の子孫の記載が豊富である。また,鎌倉幕府評定衆を務めた佐藤業時・業連父子の記載がある。

本系図では,公郷から基清までは3代であるが,『尊卑分脈』では5代である。

参考文献

  • 塙保己一編・太田藤四郎補『群書系図部集』(続群書類従完成会,1985)